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あなたがいてわたしがわたしになる
「人称」と孤独
「人称」をたんなる文法の問題ではなく、人間は社会的存在であるという観点から考察し、孤独に苦しむ人びとを救う手がかりを探る。
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出版年月日 2012年7月1日
ISBN 9784261073126
判型・ページ数 四六・224ページ
定価 2,640円 (本体 2,400円 + 税)
在庫 品切れ・重版未定
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目次
Ⅰ 人称とは何か
 1.人称とは
 2.人称代名詞
 3.言葉は世界を分節する
 4.日本語の「文」と英語の「センテンス」

Ⅱ 向きあいと孤独
 1.人格どうしが呼応しあう世界
 2.名――よびかけられるものの正体
 3.ブーバーの「我と汝」
 4.孤独――第三人称と物象化

Ⅲ 日本語の世界
 1.話法性のつよさ
 2.日本語の「時称」と「段活用」
 3.人称のにじみ――共同人称の世界
 4.コトとモノ
 5.「思いやり」という主体性

内容説明

現代のさまざまな事件、いじめ、虐待、家庭内暴力等にみられる人びとの精神的な不安定さは、現代の「無縁社会」のなかで、「あなた(きみ、おまえ、等)」とよびかけあえる人がそばにいないという、孤独に起因しているのではないか。「わたし」が相手によびかけ、対話することで、第一人称と第二人称という人称関係が成立し、向きあいの関係が始まる。本書は「人称」をたんなる文法の問題ではなく、人間は社会的存在であるという観点から考察し、わたしとあなたとの向きあいの倫理の検討によって、孤独に苦しむ人びとを救う手がかりを探る。