総務省の統計によると、文具の国内需要は2020年の新型コロナウイルスの影響を受けつつも翌年には順調に回復し、横ばいに推移しています。
一方、文具の海外需要は高く、輸出については円安の影響も受け、2019年と2023年を比較すると15％以上増加しています。
個別でみると、ボールペン（水性）の輸出比率が70％、シャープペンシルが60％前後、マーキングペンおよびボールペン（油性）も50％と、日本の文具は世界でも人気です。
需要の高い文具ですが、ふるさと納税の返礼品としても提供されています。
近年は、食品や家電だけでなく「文房具」や「教材」への関心が高まっているのも特徴です。
本記事では、ふるさと納税で選べる文房具・教材返礼品のメリットや人気ランキング、選び方のポイントを解説します。
ふるさと納税で文房具や教材を選ぶメリット
ふるさと納税で文房具や教材を選ぶことには、以下の2つの大きなメリットがあります。
- 教育費の一部を賢くまかなえる
- 地域産業や伝統工芸の支援につながる
教育費の一部を賢くまかなえる
文房具や教材は、子育て世帯にとって継続的にかかる費用です。
普段購入している筆記用具、ノート、参考書などをふるさと納税でまかなうことで、その分の生活費を節約できます。
例えば文部科学省「子供の学習費調査」（令和3年度）によると、公立小学校に通う児童の学用品費は年間平均で2万4,286円、公立中学校では3万2,368円にのぼるとされており、積み重なると高額です。
文具を返礼品として選ぶことで、実質2,000円の自己負担で必要な学用品を手に入れられまるため、文具代の負担が軽減できます。
また、ふるさと納税では、普段は手が出しにくいような高品質な文房具や、特定の地域でしか手に入らない特別な教材を返礼品として選べるのも魅力といえるでしょう。
地域産業や伝統工芸の支援につながる
ふるさと納税の文房具返礼品には、熊野筆（広島）、越前和紙（福井）、土佐和紙ノート（高知）など、地域資源を活かした製品が多く含まれます。
ふるさと納税による地域産業への影響は、以下の通りです。
- 地域経済への貢献：寄付を通じて、地域の文具メーカーや印刷会社、職人さんなどを応援できる
- 伝統文化の継承：伝統的な筆や紙、木工品などの返礼品を選ぶことで、その地域の伝統工芸の技術を守り、未来へつなぐことができる
多くの文房具や教材の返礼品は、その地域で生まれた製品や、伝統的な技術を活かした工芸品です。
返礼品は単なる文具としての実用性にとどまらず、地域文化や伝統産業を支援する役割も果たしています。
消費者は返礼品を通じて学びを得ながら、寄付金が地元経済の発展につながるという「二重のメリット」を得られます。
おすすめの文房具・教材返礼品
返礼品には、有名文具メーカー、伝統工芸品、子どもの学習をサポートするものなど、さまざまな種類があります。
以下では多数ある中でおすすめの返礼品を紹介します。
香川県多度津町
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド | CORCHO-CORCHO（日本ケミフェルト社製造） |
| 素材 | コルク素材（布状に加工）、ケミフェルト（複合素材） |
| セット内容 | メモパッドウェア（114×83×18mm、無地/方眼紙選択可）、スリムノート（A7サイズ） |
| カラー展開 | 5色展開 |
| 寄付金額 | 12,000円 |
「CORCHO-CORCHO（コルチョ・コルチョ）」は、日本ケミフェルト社（香川県多度津町）が展開するステーショナリーブランドです。
スリムノートとメモパッドウェアの2種類があり、用途に合わせて選択できます。
製品は、コルクの自然な風合いと独自開発の複合素材「ケミフェルト」を融合させており、色彩と手ざわりを楽しめます。
「ケミフェルト」はコルクを布のように薄くスライスした素材で、軽量で柔らかく持ちやすい仕上がりが特徴です。
スリムノートのカラー展開は3色、ムーノートはメモパッドウェアカラーは5色で展開されています。
デザインはビジネス・プライベートの両シーンで使いやすく設計されているため、現代のライフスタイルに馴染みやすい商品です。
ふるさと納税で文房具・教材を選ぶポイント
ふるさと納税で文房具や教材を選ぶ際のポイントを4つ、それぞれ解説します。
- 実用性とデザイン性のバランス
- 対象年齢や用途を意識する
- 還元率・コストパフォーマンスを確認する
- 季節やイベントに合わせて選択する
実用性とデザイン性のバランス
返礼品を選ぶ際は、ただ見た目が可愛い、かっこいいというだけでなく、実際に使えるかを考えることが重要です。
日常的に使用するノート、鉛筆、消しゴムなどは、使いやすさや書き心地が良いものが適しています。
普段から愛用しているメーカーの製品が返礼品にあれば、優先して選ぶと間違いありません。
地域の特産品や伝統工芸品など、デザイン性の高い文房具は、勉強や仕事のモチベーションを上げてくれる
例えば、和紙を使ったレターセットや、職人の手仕事による木製のペンケースなどは、使うたびに愛着が湧きます。
また、贈答用にはデザイン性も重要で、中でも高級ペンはギフト需要が高まっています。
対象年齢や用途を意識する
幼児向け教材、学生向け学習用品、社会人向け高級筆記具など、対象年齢や用途を意識した選び方が必要です。
誰が、何のために使うかを明確にすることで、最適な返礼品を選択できます。
たとえば、子ども向けにはドリルや知育玩具、プログラミング教材など、遊びながら学べるものがおすすめです。
子どもの興味や発達段階に合わせて選ぶと、学習効果が高まります。
一方、大人向けにはビジネスシーンで使える高級筆記具や、趣味のイラスト制作に使える画材セット、手帳などがあります。
自分のライフスタイルや目的に合わせて、長く使える高品質なものを選ぶと良いでしょう。
還元率・コストパフォーマンスを確認する
ふるさと納税の返礼品を選択する際は、寄付金額に対してどれだけの価値があるかを示す「還元率」の確認も重要です。
一般的に還元率が高いほど、お得度が高いとされています。
文房具返礼品の還元率は20〜40％程度が一般的
高還元率の商品を選ぶことで節税効果と高い満足度が得られるでしょう。
季節やイベントに合わせて選択する
ふるさと納税は一年を通して利用できますが、特定の時期やイベントに合わせて返礼品を選ぶのも良いでしょう。
返礼品を選ぶおすすめの時期は、以下の通りです。
- 新入学や新学期：春は、新入学や進級の準備で文房具や教材を新調する機会です。この時期に合わせてふるさと納税を申し込むことで、家計の負担を軽減しながら、子どもが新しい学年を気持ちよくスタートできるようなアイテムを揃えられます。
- クリスマスや誕生日：クリスマスプレゼントや誕生日プレゼントとして、子どもが欲しがっている教材や知育玩具を返礼品として選択できます。実質2,000円の負担で、子どもの喜ぶプレゼントを用意できます。
- 夏休みや冬休み：夏休みや冬休みは、家庭学習に力を入れる良い機会です。休みの期間に合わせた教材やドリルを返礼品を選ぶことで、子どもの自主学習をサポートできます。
季節やイベントに合わせて計画的にふるさと納税を活用することで、必要なものを必要なタイミングで手に入れることが可能です。
ふるさと納税の文房具・教材返礼品の選択は節税と教育支援に効果あり
ふるさと納税の文房具・教材返礼品は、単なる節税対策にとどまらず、家計の負担を軽減しながら子どもの教育を支援できます。
必要な学用品や教材を実質2,000円の自己負担で手に入れられるため、日々の教育費を効率よく節約できます。
さらに、質の高い教材や地域ならではの伝統工芸品を選ぶことで、子どもたちの学びの機会を広げ、地元の産業や文化を応援することにもつながります。
ふるさと納税で文具を選択する際は、ランキングや人気商品を参考に、用途や年齢に応じて最適な返礼品を選ぶことが重要です。
教育費削減、学習環境の向上、そして地域産業支援を同時に実現できるふるさと納税の仕組みは、今後も注目される分野でしょう。
